とりカラの心得

ひとりカラオケ歴たかだか半年程度の半端者が偉そうに講釈を垂れるべきではないとも思うのですが、ふと気づくと知人数名がひとりカラオケに興味を示しており、後は軽く背中を押してあげるだけでウェルカムトウこちら側の世界ということもありまして、ひとりカラオケの心得を簡単にまとめてみることにしました。
ただ、なんというか、そもそも「ひとりカラオケ」という単語がまず長くて呼びづらいものがあります。そこで管理人からの提案ですが、「ひとりカラオケ」を「とりカラ」と呼んでみるのは如何でしょうか。キャッチーな略称というのはその行為が広く市民権を得るためには欠かせないものですと死んだお婆ちゃんが夢枕に立って言ってました。うちのお婆ちゃんじゃありませんでした。だ、誰!?


「ねぇねぇ、昨日のとりカラ、最高に楽しかったねー」


「いや別々の部屋だったから楽しかったかどうかわからないし」


こんな会話が日常的に交わされるようになったアジアの島国に未来はないでしょうが、そんなことはまるで気にしない僕は「とりカラ」の普及に全力を尽くしたいと思います。とりあえず「とりカラ」普及委員会の設立に向けて、マスコットキャラクター「とりカラ君」のイラストを描いてくれる人募集。ちょうどはてなのデザインテーマで↑の方で歌ってるリスザルがいますけど、これはあくまでLIVLY&PEACEのキャラクターなんで駄目なんです。えーっとねー、イメージとしてはねー、やっぱり鶏の唐揚げがマイク持って歌ってるような感じでしょうか。いやでもそれじゃあまりに当たり前すぎるので、特に指定はしません。貴方のとりカラ君を描いて送ってください。つーか指定なんかしても誰も送ってくれないし、指定しなかったところで誰も送ってくれませんけどね。万が一にも血迷ってとりカラ君を描いてやった!という方がいらっしゃいましたら、k-enji@roy.hi-ho.ne.jpまでお送りいただけるとマジありがたいです。嬉し泣きします。そして歌います。


――と、ここまで書いたところで突然気がつきました。「“とりカラ”などというキャッチーな略称、既に誰か使っている人がいるのでは!?」ということに。


 「伊吹雅也とビールを飲もうじゃないか」--- ひとりカラオケ(略して"とりカラ") & とりカラ アゲイン


くはーっ、一年遅かったですな。でもまあ、特許申請はしていないようなので、伊吹雅也様に経緯を表しつつこのまま使わせていただきたいと思います。すいませんすいません。



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■■■ とりカラの心得 ■■■
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(1) 「とりカラ」者が多い店をチェックしろ!

カラオケ店ではまず最初に、受付の名簿に名前と年齢、人数、利用時間を書かされます(住所と電話番号を強要する店は嫌いだ)。このとき他のお客さんの名前に視線を走らせるのは無作法この上ないと思いますが、人数の欄だけザッと確認するくらいのことは許されるでしょう。このとき「1」の数字が複数見受けられるようであれば、その店は狙い目です。とりカラ者が多く集まるカラオケ店というのは、それだけ店員がとりカラ者に馴れているということ。つまり「えっ、アンタ、会社帰りでスーツ姿で30歳で独身っぽいのに、とりカラなの!?」という奇異の視線を向けてくる可能性が極めて低いということです。これ重要。とりカラがまだ世間一般に受け入れられていない現在、とりカラ者はどうしても弱気になってしまいます。そういうとき、店員さんが「ああ、とりカラですね。普通ですよ、普通」という顔をしてくれることが僕たちとりカラ者にどれだけ勇気を与えてくれることか!
過去に秋葉原の某カラオケ屋でとりカラを拒否されるという苦い経験をしている(まあ部屋が埋まっていて駄目だったというだけなんですけど)僕としては、とにかくもう、あの「えっ、マジでひとりですか!?」みたいな顔は見たくないのです。そういうわけで、とりカラを始めてみたいと思っている方はまず普段の友人らと行くカラオケで、とりカラ者を優しく羽毛布団で包んでくれるような店を探すことから始めてみましょう。


続きまーす。